社長 閔 南淑のブログ ・ 温エネルギー記
盛和塾 上海ツアー参加し学ぶ
5/14~17
5月14日 早朝 羽田発、3時間程で上海に付き、稲盛塾長の 『 日本航空の再建を中心に――― 』 をテーマで、利他の心に基づく経営の講話を拝聴した。
心純見真:心を純粋にして真実を見る・・・思想に基づく、利他の精神の発露へ・・・敬天愛人の実践は、日航の幹部社員達を感動させ、再建を果たし、7ヶ月で再上場させた。今までない奇跡を、科学・哲学・会計学・宗教的慈善活動の道徳で、多くの人々と経済を動かしていらして、何度聞いても素晴らしく、人間の可能性は無限にあるような気がし、希望を抱く記念すべき、3度目の上海訪問の日となった。
5月15日 一日中雨と交通渋滞による、日程変更で刺繍研究所と、歴史ある、仏道修行場の寒山寺見学のみとなったが、中国数千年の歴史の重みを、人間の手の働きで巧妙極まりない技を見て、この大国の営みを肌で感じ理解を深める日となった。刺繍でイギリスのダイアナ妃の肖像や、景色、花、動物、建物は繊細で絵画より表現が豊かにできると聞いて、驚きを禁じ得なかった。人間の中の神の御業に触れ、可能性に心を寄せた。
5月16日 この日は、6人の大物社長達の体験発表があった。皆様は、稲盛塾長の書籍や人柄・実績・京セラ・KDDI・JAL再生の足跡から真実を組み取り、難解は経営の舵取りに役立て、実績を生み出しての発表で、驚きの連続の日となった。我が社のように小規模とは違って、数百人から数千人の人々を引導するには、それに見合うものでなければならない事に気づかされる日となった。
それに稲盛塾長の全体像を、稲盛和夫管理顧問有限公司 董事長 曹岫曇さんより、人類が混迷から脱出するには、敬天愛人の利他哲学しかありません。と。ご講話下さり、塾長の全体像を掴み取りやすくなったのを覚えた。
それは、稲盛塾長が科学者、企業家、宗教家、慈善家の五つの身分を併せ持ち、この事実は、哲学上、非常に深い意味をもたらすものでした。と。思想としては、敬天愛人、利他哲学で 『 人間として何が正しいか 』を問わせ行動基準を示して下さるものと思った。
その範囲は広く深い故に、なかなか掴み取りにくいどころがあるが、曹先生のお話しによって、その範囲が明るくなるのを覚えた。
最後に、稲盛塾長より、なぜ企業は高収益でなければならないのかについて、ご講話下さり、どの企業も存続の為に例外はなく必要とする、高収益を上げるため真剣に聞き入った。静けさの中、83歳に思えないお声で会場内に響き渡り、私達を諭す心地よい真理で、高収益を上げるため、知恵に辿り着けるヒントを多く授けて下さった講演会となった。私は、稲盛塾長のお声を拝聴し、釈尊の教えの 『 成仏は声なり 』 を想起、奈良の大東寺の大仏様の像と重ね合わせ、ホッとし、来年も海外ツアーがあるようにと心の中で念じた。
この日、行われた場所は、2010年7月 上海博覧会が開かれた場所で、5年前訪れた事を思い出した。又、1997年、日本農業法人協会中国ツアー参加の折、初めての中国訪問で北京の万里の長城、西安で秦の始皇帝兵馬俑や楊貴妃と玄宗皇帝を学び、成都では諸葛孔明と劉備の歴史を学んで、重慶経由、万県で長江三峡クルーズの船に乗り、かの雄大極まりない悠久の川( 480km)を1泊2日で下り、人生の生き方を求め、自然に問いながら宜昌で下船し、荊州で、書の歴史館見学 『 天下為公 』 孫文先生を学んで武漢に着き、飛行機で上海についた日を思い出した。
2度目は2008年、日・中・韓経済国際会議参加の折、維坊市、青道、済南市、日照市、山東省曲阜の孔子様の廟、参拝の好運に恵まれ、2度とも中国政府との関連もあり、夜は中国政府関係者との最高級料理での交流会などで、大いに学んだ日々を思い出し、休憩時間に塾生の方々と散策、夜は交流しながら語り合い、有意義な日とした。それに時の流れが早いことに、何とも言えぬ思いで、今日の日を大事に生きた思いがした、上海訪問の日となった。
5月17日 午前11時発の飛行機で上海虹橋空港より羽田に無事に着き、ホッとした。日本の空気を新鮮に感じて新たな活力を覚えた。
『 宇宙の謎 』 講演を聞く
千葉県匝瑳市ふれあいセンターホール
4/18
匝瑳市(前、八日市場市)の八日市場ロータリークラブ主催で、ロータリーデー市民講演会が、当地域に生まれ、匝瑳高校出身、東京大学素粒子物理国際研究センター教授、小林富雄先生を講師に招き開催され、楽しみに聞き入った。
『 宇宙の謎・素粒子で造る宇宙 』の内容は難解だったが、遥か遠く137億年程前に誕生して、今、私達が存在している
1.宇宙の謎について
2.素粒子について
3.2012年7月4日 〝 ヒックス粒子 〟発見について
ATLASは38ヶ国からの研究者、約3000名で組織された、巨大な国際共同実験グループで、日本からも約110名の研究者・大学院生が参加していて、小林先生もその一員ですと。研究者の中には、音楽家も大勢いらっしゃると。
4.素粒子と音楽について
何百種類もある素粒子(ハドロン)は、ほとんど皆、〝 共鳴 〟状態で、音楽は共鳴。それから国際共同実験自体も、人の〝 共鳴 〟のようなもので成されると。第3部では、物理と音楽と宇宙についてもご講話があり、参加し聞き入って面白く楽しかった。
5.『 コペルニクス(1473~1543) 』、天体の回転について
古代ギリシャの 『 ピタゴラス(BC582~BC496) 』数学者・哲学者・宗教家の教えである宇宙の調和の原理を数とそれの比例について強調しつつ、コペルニクス、天体の回転について、ケプラー(1571~1630)の惑星の運動に関する経験的法則について・・・
・・・その他の科学者 『 ガリレイ(1564~1642) 』、『 ニュートン(1642~1727)』、『 アインシュタイン(1879~1955)』・・・功績を残した方々の名で 『 宇宙の謎 』を解き明かすお話には、自分達を生み、育てる宇宙の謎を知る機会となった。
小林先生は、クラリネットの演奏をなさっていらして、この日、難解な『 宇宙の謎 』を触れる私達の為に、ピアノとクラリネットの演奏で和らげた雰囲気を、生まれ故郷の人々の為、尽力して下さった。
私は、これ程の大きいお話を地元で聞けて、本当に嬉しくなった。そして、太平洋の海沿いに住む自宅マンションの8階で、夜空を見ながら宇宙生成由来に思いを寄せた、日々のことを思い出し、人類の故郷に辿り着く思いがする、記念すべき日となった。
5/3 大英博物館展 鑑賞
東京都美術館
大英博物館の100のモノが語る、世界の歴史展に足を運び、人類200万年に至る 『 傑作 』 たちに触れた。
人類の歴史、物作りの創造性、衝動が現した古き意欲の数々に心を寄せた。・・・今も変わらず人間のより良い物づくりへの本性、真・善・美への憧れを掴み取ろうと見入った鑑賞となった。それらのものたちは語る・・・覚醒され、行為の人々だけが出来る事を。
中でも、大英博物館のコレクションで、最古の物は、アフリカ東部タンザニアで200万年~180万年前に作られた道具 『 礫石器 』(れきせつき)に触れ、人間の知恵のスタートを見る思いがした。人類の道具作り自体は更に古く、250万年程前に始まっていたことがわかっていると。・・・これは、私たちのDNAに組まれている祖先の物語であると知り、嬉しくなった。
又、ソフォクレス( BC497~405頃 古代ギリシャ3大悲劇詩人 )の胸像に出会ったのは大きな喜びを想起した。これは、紀元前4世紀にギリシャで作られたものを、西暦150年頃ローマ時代に模刻したものだった。人間は、対象を模倣しながら新しいモノを創造する、人間の根源に触れる思いで見入る作品と思った。
私にとって一番印象深いモノは、神への 『 手 』 ( 100~300年作 )がかりだった。ブロンズの手は本物の手から鋳型を取ったと思われ。ここに刻まれた銘文は神( タラーブ・リアム )に好運を祈るもので、寄進した敬虔な信者の名が記されていると。アラビア半島南部イエメンの記念聖堂で守護神の加護を願って自分の右手を捧げる・・・と、記した人の名は彼もタラーブだった。
もう一つは、ロゼッタ・ストーンBC196年エジプト。世界で最も有名なエジプトの遺産の1つである。これは、19世紀に研究者達が古代エジプトの象形文字( ヒエロクルフ )を初めて解読することで、世界的に有名になった。ストーンには3種類の文字で刻まれ、上段にはエジプトの神官階級の象形文字( 聖刻文字・神聖文字 )、中段にはエジプト人の日常語デモティック、下段にはエジプト政府言語をギリシャ語で、同じ内容が書かれている。と。
私は、このロゼッタ・ストーンに、1987年大英博物館見学の折と、今回が2度目見触れる事となった。人間が文字を刻むという本姓に心を寄せ、それは、後世の子孫たちに道しるしを与える人間本来の姿であることを、認識させられるロゼッタ・ストーンだった。
全体像の見事な作品は、ペルシアを発祥の地とするミトラス教のミトラス神像だった。この教はローマ帝国に広まった。ミトラス神像は、100~200年頃のイタリア、ローマで作られた作品が360°完璧な形だった。若きミトラス神像は、永遠に若いままの姿のようだった。すなわち、一瞬は永遠の姿の1つである、ゲーテの言葉を重ね合わせ認識させられる、素晴らしい作品の1つだった。
面白い古い洪水の記録は、聖書の『 ノアの箱船 』より古い 『 洪水 』の記録があったことがメソポタミアの大洪水伝説を語る粘土板が、紀元前700年~前600年イラクで楔形文字で書かれ、古代アッシリアのアッシュールバニパル王の図書館跡から出土され、世界最古の偉大な文学作品『 ギルガメッシュ叙事詩 』 の一説が記されていると。
ウトナピシュティムという男が、神の警告を聞き、洪水が迫っているから船を建造して家族と 『 全ての生き物 』 を、救うようにと言われる。このエピソードは、旧約聖書のノアの箱船の話と酷似している。これが、1872年に翻訳され、大論争が巻き起こったと。現在では、他の多くの社会にも洪水の話が伝わっていること、そして、メソポタミアの場合は紀元前1700年頃に最初の文字で書き記され、聖書よりはるかに古い記録であったことが判明していると。本当に面白い記録で人類の原点を見る思いがした、嬉しい鑑賞の日となった。
5/3 午後 松山バレエ団 『 眠れる森の美女 』 鑑賞
文化村 オーチャードホール
人間精神の美しい極みを行為というバレエ芸術として表現する、高揚で高度な理念の基、身体の真善美を長い年月で研ぎ通し、自然さに到達させた動きは、人間の潜在能力に驚くばかりの鑑賞となった。
身体の能力を引き出す為、どれほどの 『 理念の覚醒 』 と 『 体に柔軟の技を覚えさせなくては 』、バレエのような動きは出来ないのかを思うと、人生の日々の努力はなくてはならない運命であると思い、私達に与えられたものを、誠実さと真剣さでするしかないと、思い知らされるバレエ鑑賞となった。
ああ・・・人生とは、各々の分野は違ってもそういうものと、理解を深める日となった。この10か月の間、身体づくりの為、また体操の代わりに、更に、人間の体の動きを見つめ理解を深めるためにも、バレエ稽古へ僅かに通ったおかげで、別の角度が気づくようになって、この日の鑑賞を嬉しく思った。
4/17 ボッティチェリとルネサンス展 鑑賞
文化村 ザ・ミュージアム
ルネサンスの巨匠、ボッティチェリの作品が、15世紀 花の都フィレンツェで、メディチ家を始め銀行家の支援を受け、数々の傑作を生み出した。その中でも、『 受胎告知 』(1481年・1500~1505年頃作)と、『 ヴィーナスの誕生 』(1485~1486年頃)のための作、『 ヴィーナス 』(1482年頃)の作品に思いを寄せた。この受胎告知は、2001年4月28日、イタリア、ルネサンス展、宮廷と都市の文化のテーマで、西洋美術館で鑑賞した事があり、この度、2度目の鑑賞に感無量を覚えた。
この時代の芸術家たちが、人間性復興の為、芸術を通して、革新運動・現世の肯定・個性重視・感性の解放を主眼とした、文学、美術に限らず広く文化の諸領域に清新な気運を引き起こし、神中心の中世文化から人間中心の近代文化への転換の端緒を成し遂げた、ルネサンス代表作品に心を寄せ理解に勤めた。
この日、これだけの作品を東京本社より歩きで、20分程の場所で見られる喜びを味合う日となった。
4/21 盛和塾 青森塾長例会 参加
ホテル青森
2人の塾生の体験発表で、諸難問を抜苦与楽の精神で、艱難辛苦の困難を、稲盛塾長の教えの哲学で乗り越えて、成果を上げるお話に大変感銘を受け、人生とはそういうものと再認識する日となった。又、塾長がお元気でいらして多くの塾生と共に喜びあった日となった。
塾長のコメントは、苦難を克服し、成果を上げた2人の方に大いにに誉めて下さり、聞く私達も嬉しくなって、善き学びを得る日となった。
盛和塾 台湾塾長例会参加
3/1
羽田空港~台北 松山空港着。
グランドハイアット タイペイホテルにて台湾塾生・日本塾生による歓迎夕食会で交流を深めあう。
3/2 午前
台湾塾生2名と日本塾生1名の体験発表で稲盛塾長の人生哲学、事業哲学を自社に活用、理念を体係化し、成功へ導いた3人のリーダー達の企業取組方には驚くばかりだった。
塾長の 『 心を高め経営を伸ばす 』 心を高めるとは器を大きくする。あらゆる知識、教養、経験、礼節、誠実さで人間を作り、物づくりで研究開発の成果をもたらした発表だった。
それに、人生方程式 人生・仕事の結果 = 考え方(-100~100)× 熱意(100)× 能力(100)
に、気づかされ、塾長のご教示や感動したあらゆる本を解読し、事業に生かした成功例には、自分ところの問題点を発見し、取り組むしかないと決意を新たにした。
3/2 午後
アジア初の開催となった 『 台湾市民フォーラム 』 稲盛塾長の海外市民フォーラムは、2008年入塾間もない頃、ニューヨークフォーラム以来、2度目の海外で 『 人は何の為に生きるのか 』 を聞く幸運に恵まれた。
今回、一番印象深かったのは、『 宇宙は、自然は、神は、私たちが上手く生きていけるように造って下さっているのです 』 だった。確かに、心も、体も、仕事も、人生も、皆、それなりに上手くいくように造って下さっていると気づかされるフォーラムだった。
すると、多少上手くいかないところも感謝の念で満たされていくのを覚えた。やはり考え方によって全てが変わっていくのを感じた稲盛師の 『 善きことを思え 』 を自分のものにしたフォーラム参加となった。
3/3 日月譚(にちげつたん)湖と文武廟見学
台湾最大の湖で、東側が太陽( 日 )の形、西側が三日月の形をしていることから日月譚と称されていると。確かにと思った。
日月譚湖の手前の文武廟は、台湾で唯一正門が開いている孔子廟で、思わず、古き我が先祖を思い起こした。孔子様の( BC551~479年 )3千弟子の中、孔門十哲の一人、閔 子騫( BC536~487年 )先祖のお師匠様の、孔子様に感謝のお礼と思いを寄せ礼拝した。
我が閔家は、高麗王朝時代に公使として、中国から到来し深く王朝に関わる。高麗王朝滅亡後、朝鮮王朝立役者となり500年間の間、4人の王妃を輩出。ハングルを作った王様を生んだのも我が閔妃である。又、朝鮮王朝最期の王妃も閔妃で、政治の実権を握り、帝国主義の大国たちから祖国を守るため生きた王妃である。この地で、改めて、我が先祖たちに恥じない生き方を、信念と誇りでしようと思う、思い出深い日となった。
・・・その後 中台禅寺 見学
1997年、中台山の惟覚( ゆいかく )法師が建立。印象深い像は、慈悲深いお釈迦様とその右側の阿難尊師( アーナンダ )、又、関羽( 三国時代の蜀漢の武将 )、台湾では、文武に勝れ初めてそろばんと帳簿を使ったとされる関羽を敬うと知った。高さ150m45階建て、東南アジア最大の仏教寺院建築の前で、その威厳に荘厳さを思って合掌した。
3/4
故宮博物院 見学 翠玉白菜 2度目の鑑賞後、帰国した。