キムチ達が語る気持ちと世界

2015.03.23

面白い白菜の由来

 

台湾の『 故宮博物院 』 『 翠玉白菜 』を訪ねて

2015.3.4

この度、台湾の故宮博物院に収蔵されている 『 翠玉白菜 』 を2度目も訪ねる機会に恵まれ、白菜の由来に再び( 2011年12月以来 )感動した。

結球白菜は、大昔の中国北部で栽培が始まり、中国南部や朝鮮半島にも広がったが、日本は明治時代後半からですと。

この結球白菜は中国の学説によると、7世紀頃、江蘇省の楊州で、『 カブとチンゲンサイ 』 が自然交雑して生まれた 『 牛肝菜 』 と言う菜が 『 白菜の先祖 』 だそうであると。

その牛肝菜は、結球しない白菜だったが、これが長い年月の間に次第に結球性を持つように改良されて、中国で広がったと。

結球白菜が、日本には1866年に入り、各地で栽培してみたが、結球したものが出来ず失敗。明治8年(1875年)東京博覧会に清国から3株の結球白菜が出品され、この株が愛知県に持ち込まれ、これから改良されて愛知白菜が生まれたと。

その後、明治27~28年の日清戦争と明治37~38年の日露戦争で、戦場となった中国北部、東北部に赴いた軍人が、白菜の種を日本に持ち帰り、栽培や品種改良を始められた。

日本で結球白菜が本格的に栽培され始めたのは、この時期からと知り、本当に面白いと思った。私達が白菜をキムチにしながら、この白菜はいいね! 美味しいね! と・・・称えた白菜達の先祖から、今日の結球まで1300年以上の年月がかかったことに驚きと感謝の念でいっぱいになった。

・・・まるで、白菜達が自分達をもっと知ってほしいと呼ばれたような気がした。

 

翠玉白菜

翆玉白菜